LUXMAN L-590AX MARKⅡ(以下L-590AXⅡという)のセッティングを始めたとき、ボクが気づいた重大な問題とは何だったのか、オーディオ好きの人はだいたい察しがついたことだろう。
純A級アンプというのは、発熱量がきわめて多い。
つまり、熱くなる。
それこそ火傷するくらい熱くなる、なんて話も聞く。
L-590AXⅡも純A級アンプだから当然熱くなる。
それは勿論知っていた。
もっとも、「知識として知っていた」というだけで、「経験としては知らなかった」。
だって、純A級アンプを使ったことなんてないんだから。
ってことで、相当に甘くみていたと言わざるをえない。
「L-590AXⅡは熱くなると言ってもそれほどでもない」なんて話もどこかで読んだし(まぁネットの情報はあんまり信頼してもいけないが σ^_^;)、うちのオーディオ・ラックはポールと棚板だけで構成されるオープン・ラックだし、周りに少し空間があれば大丈夫だろうと思っていたのである。
しかーし、マニュアルには、「これは絶対守れよ」と言わんばかりに、わりと大きめの字で注意書きの書かれた黄色の紙が挟まっていた。
注意!
本機は、発熱量が多い純A級動作方式アンプのため、換気や放熱が充分行われる場所に設置してください。
はいはい。それはわかってますよ。
でもね・・・
天板の上部は20cm以上の空間を空け、左右は5cm以上の空間を空けてください。
えっ?20cm?
左右の5cmはともかく、上に20cm?
そんなに?
無理だ・・・
天板の上は6cmちょっとくらいである。
まったく足りない。
まぁ、オープン・ラックだし、毎日2~3時間使用するくらいだから、大丈夫かなぁ・・・と思いながら、とりあえず電源をいれて、エージングを始めてみたのだが・・・
しばらくして、天板の上を触ってみると・・・
熱い!
天板の上の空間に面している棚板の裏面を触ってみると・・・
熱い!
触っていられないというほどではないしても、どちらも相当に熱いのである。
やっぱり設置場所を考え直したほうがいいような気がしてきたのだが、ラックの一番上には42インチのプラズマテレビがのっかっているから無理だ。
ほかに設置場所にできるスペースがないわけではないのだが、いろいろ解決しなければならない問題も多くてためらう。
そのとき、ふっと思いついた。
6cmの空間でも、強制換気してやったら、20cmを確保するのとかわらないんじゃない?
さっそくアンプ上部の空気が循環するように、真横にサーキュレーターを置いてみる。
これが大正解。
静穏モードの再弱運転でも、ラックの棚板裏面は部分的にほんのりあったかくなる程度だから、おそらく20cmの空間を作ったくらいの効果はあると思う。
これでガンガン鳴らしてやれるのである。
めでたし、めでたし(笑)
