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ダクタク句集 2016年(平成28年)2月

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2/12fri 春の朝 スーラの光 欲しいまま      (はるのあさ すーらのひかり ほしいまま)         ※薄く霧がかった朝、日差しがこぼれるように当たる。          まさにスーラの光だ。見入ってしまう。・・・しかし、          「ほしいまま」はいけなかったかな?どこかで耳に          したことがある) 鉄塔の 塗り直してや なお毅然      (てっとうの ぬりなおしてや なおきぜん)         ※今までの銀色から赤と白のツートンに。青空に映え          る。この身も再塗装したいものだが・・・   春うらら 資源国となる 夢を見る      (はるうらら しげんこくとなる ゆめをみる) うすめても クルマは走る 桃源郷      (うすめても くるまははしる とうげんきょう)         ※軽油を水で2倍、3倍にうすめても、燃料としてパ          ワーも燃費も落ちない、という中小企業の実証試験          結果がニュースで流れた。          エェッ、本当? エマルジョン軽油という。次いで、          灯油やガソリンも試験するとか。なぜかニュースの          扱いが地味だ。もっと騒いでよ~。ガセネタ? 2/11thu 川岸に 賢治に張り合い 名をつけん      (かわぎしに けんじにはりあい なをつけん)         ※賢治は住まい近くの北上川中流域の川岸を「イギリ          ス海岸」と名付けた。二度訪ねた。一度目はずっと          若い頃、海峡に切り立つ荒々しい断崖を勝手にイメ          ージしていた私はただ「なーんだ」。          二度目は50歳を越えた頃、鈍い曇り空の夕暮れど          き、岸打つ波の音が風に乗ってかすかに聞こえた。          今度は「ほう、なるほど・・・」 春の日に 貴紳が見渡す 野のはるか      (はるのひに きしんがみわたす ののはるか)         ※貴紳とは気高い志を持つ紳士のこと。賢治は様々に          飛び交う夢と思いと挫折の中で、終生素直な発想を          持ち続けた。          スペインの作曲家ロドリーゴの曲に          「ある貴紳のための幻想曲」(Youtube)がある。          好きな曲、日本の農村風景にもなじみます 遅採りの ブロッコリーを老女 眺めおり      (おそどりの ぶろっこりーをろうじょ ながめおり)         ※二月の畑に青々としたブロッコリー。のどかな朝、          葉の露が光っている 建国の日 地味な旗日と 妻評し      (けんこくのひ じみなはたびと つまひょうし)         ※妻は忘れていたことの照れ隠しにこう言う。テレビ          は近づくバレンタインデーのことばかりだとも 2/10wed 惑いあり でも関東の 馬鹿っ晴れ      (まどいあり でもかんとうの ばかっぱれ)         ※やや欝っぽい朝がある。冬の関東は寒い時こそ、          きれいに一日中晴れ上がる。他の地方の人には申          し訳ないくらい。逆に暖冬だと、こうした日は少          ないとか 長閑なる この地20年の 記念とす      (のどかなる このちにじゅうねんの きねんとす)         ※あっという間の20年。今やっと、この地にとけこ          もうかと思っている 川一つ 越せば農地に 風光る      (かわひとつ こせばのうちに かぜひかる)         ※川はすぐ下流に取水堰があり、ダム湖はおおげさだ          が満々と水を湛えている。その向こうは純農村、広          々と農地が広がっている 2/9tue ブログ見た 友が言うちょっと 暗いかな      (ぶろぐみた ともがいうちょっと くらいかな)         ※「自分用の備忘メモ」を目的に始めたから、どう して          も根が出てしまう。ネクラ好き。          だからかな?  トウが立った大根のよう・・・、スジが          固ァーい・・・ 火の用心 記憶の底の 顔幾重      (ひのようじん きおくのそこの かおいくえ)         ※冬季の火の用心廻りが復活している。拍子木の音          を聞くと、遠い昔の呼びかけの声色や当時の町内の          人々の顔までが思い出される 寒太り 朝の歩数を ギヤアップ      (かんぶとり あさのほすうを ぎやあっぷ)         ※正月太りとは良く聞くが、寒太り。寒ブリなら最高 道後の湯 シニアは1回 200円      (どうごのゆ しにあはいっかい 200えん)         ※NHKブラタモリで見た。あの名湯に毎日入れるなんて          うらやましいなァ。          市民に限るとある。タオル持参で移住する? 冬の空 星を見上げて みたものの      (ふゆのそら ほしをみあげて みたものの)          ※指をさしてわかる星座といったら、北斗七星とオリ           オン・・・それから・・・ 2/8mon 朝まだき 通奏低音に 耳すます      (あさまだき つうそうていおんに みみすます)         ※暗い寝床の中で音を探す。配達や通勤の音はまだ          なんにも聞こえない。さらに耳をすますと・・・、ジーッ          と低くかすかな音が聞こえて来る。          なんだろう? 小雨かな? 違う。          もしかして自分の血流の音? まさか?・・・でも          確かに聞こえる、自分だけの音。          それとも、単なる耳の病い? いや・・・ 寒くても 寒くても行く 子らの声      (さむくても さむくてもいく こらのこえ)         ※明るくなった。朝練に出かける中学生の声だ。起きな          くては。 連中きっと、オーバーもてぶくろもなしだ およよよよ 朝練の子らの ドあいさつ      (およよよよ あされんのこらの どあいさつ)         ※野球部の連中。校外に出て、いつものランニング。          すれ違いざまに口々に、大声で「おはようございます」。          こちらは10回以上も声を張り上げる 自転車で 二人を届ける 母の顔      (じてんしゃで ふたりをとどける ははのかお)         ※寒い朝、二人を保育園に預けに若い母親。元気だ          なア、 栄誉賞ものだ。          こういう人に限って、実にいい笑顔 ミサイル破壊 「実施せず」に胸なでおろし      (みさいるはかい じっしせずに むねなでおろし)         ※なんといっても抑止力が一番大事。撃って外したら、          目も当てられない 2/7sun 笛ふけど 設備投資は 三寒四温      (ふえふけど せつびとうしは さんかんしおん)          ※三寒四温なら良いじゃないか、の声あり。ごもっとも 春節や 爆買い期待 ちょっとねえ      (しゅんせつや ばくがいきたい ちょっとねえ)          ※爆買いへの期待が加熱。鼻についてきた。わかる            けど・・・ちょっと情けないね。ちょっとじゃないか 時雨るるや ヌカルミの持久戦 脱デフレ      (しぐるるや ぬかるみのじきゅうせん だつでふれ)          ※「時雨るるや」で作句すると、誰でもいつでも良い句            が出来るとか?原点は久保田万太郎の有名な句             「時雨るるや 麻布二の橋 三の橋」 デフレルや あのヌルマ湯の 心地よさ      (でふれるや あのぬるまゆの ここちよさ)          ※世の中はうす暗いが、身の回りは物価が下がり、            つましい生活の知恵が流布される 声変わり? 禁煙をした 友の声      (こえがわり? きんえんをした とものこえ)          ※中学時代の同窓会開催を相談する友人からの電話。            なつかしい声、でも、少しきれいな声になっているぞ  消息は 知らぬが仏 同窓会      (しょうそくは しらぬがほとけ どうそうかい)          ※幸せな友の話も多いが、さらに多いのは、病気に困            窮、離婚に子の離反など・・・             2/6sat キャンセルの 声が震える 山歩き      (きゃんせるの こえがふるえる やまあるき)         ※ジジババ中心の野山歩き、地域の有志の会。風邪           のため、今回は参加を断念 懸命な うがい手洗い 甲斐もなく      (けんめいな うがいてあらい かいもなく)         ※風邪をひかないように気をつけていても、不摂生な           人がウィルスを運んでくると、一家全滅のリスク いつの世も 正義や良貨は 駆逐され      (いつのよも せいぎやりょうかは くちくされ)         ※「悪貨は良貨を駆逐する」の例です。摂生者は良貨           です。でも、いつも負けてしまう正義ってなんだろう? 山頭火に放哉 句より気儘な その人生      (さんとうかにほうさい くよりきままな そのじんせい)         ※自由律俳句の二人。思いと暮らし、二人は大きく           異なるが、日々はこれ放恣、放縦というべきか 「戦争法案」 コピーは一流 なには三流      (せんそうほうあん こぴーはいちりゅう なにはさんりゅう)         ※国民をハッとさせ、うなづかせるキャッチコピーは           いつもまことに巧妙。舌を巻きます 2/5fri 雲に乗り 雲に酔う豪の 男たち      (くもにのり くもによう、ごうの おとこたち)         ※NHK BS3放送の豪州北東部9,10月に現れる、長           さ数百km以上の帯状の雲。雲の上には上昇気流           が出来、グライダー野郎が挑む。「豪」の男は、辛           い表現だが、「オーストラリアの豪の者」許して?          (雲は morning glory、youtubeでも見られるよ) シャープさん 逡巡迷いも コストだよ      (シャープさん しゅんじゅん、まよいも コストだよ)         ※ここに来て再た「逡巡体質」。エイッと行け 「弱者連合」の 揶揄を葬れ ユニ・ファミマ      (じゃくしゃれごうの やゆをほうむれ ゆに・ふぁみま)         ※近所に店があるから、こちらは応援。単純 悪酔いも 二日酔いもなし 良かったニャー      (わるよいも ふつかよいもなし よかったニャー)         ※年末からの悪酔い癖がやっとおさまった。フゥーッ 2/4thu 年齢ほどの 豆喰う犬や 春立つ日      (としほどの まめくういぬや はるたつひ) 立春や 鬼のおこぼれ 犬が喰う      (りっしゅんや おにのおこぼれ いぬがくう)         ※今日は24節気の一つ、立春。前夜の節分の豆が           家々の玄関前に。ダイエットで食事制限中の当家           の犬は目ざとく見つけ、おいしそうに食べる 犬に豆 毒だと妻に 毒づかれ      (いぬにまめ どくだとつまに どくづかれ)         ※もう食っちゃったもの。調べない。また来年 春立つ日 門仲ビール 泡も立つ      (はるたつひ もんなかビール あわもたつ)         ※久方ぶりの知人と門仲で会う。ビールが旨い! ああ夢か 預金集めて 一儲け      (ああゆめか よきんあつめて ひともうけ)         ※日銀は追加緩和策として、「マイナス金利」を開始 2/3wed ねぼけても ペリリューの茜に 導かれ      (ねぼけても ペリリューのあかねに みちびかれ)         ※故水木しげるのお別れ会           ゲゲゲの漫画と「ねぼけ人生」など 脳ドッグ セーフと言われ また一本      (のうどっぐ セーフといわれ またいっぽん)         ※禁煙より困難な節煙に男は挑戦中。今日は+一本 なけなしの 資金は今日も 乱高下      (なけなしの しきんはきょうも らんこうげ)         ※株式は今日も大幅安。一喜一憂バカみたい 年金暮らし 年齢ほどの 豆もなし      (ねんきんぐらし ねんれいほどの まめもなし)         ※しょぼい豆まき。しかし幸い声はまだでかい   2/2tue コロボックル 老いの夢をも くすぐって      (ころぼっくる おいのゆめをも くすぐって)         ※「だれもが知ってる小さな国」有川 浩著、講談社 なんとかさ 出ちゃっておくれな 深夜の糞      (なんとかさ でちゃっておくれな よるのくそ) もう少し じっとしていて 動脈瘤      (もうすこし じっとしていて どうみゃくりゅう)         ※明朝は定期の脳MRI検査、眠れないのは便意のせ           いばかりじゃない イスラムは 大戦後の沙汰が 地獄呼ぶ      (いすらむは せんごのさたが じごくよぶ)         ※当時の列強の身勝手な、手荒な措置が今にまで尾           を引いている


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